従来は、最後に打鍵するキー以外を [ よりも左に記述し、最後に打鍵するキーの位置に文字を記述していた。例えば、Dvorak 配列の C ' で「かい」を出力したいとき、以下のように記述していた*1
/* Dvorak配列 の [C] */ -17[ かい| ]
言い換えると、子音用のキーと母音用のキーを使用する配列ならば、母音用のキーの位置に出力したい文字列を書く。
今回導入した記法を用いると、最初に打鍵するキーの位置に文字を記述できる。その記法を利用するには、-17[ を -17[[ のように、つまり開き鍵括弧を二つ(以上)する。子音用のキーと母音用のキーを使用する配列ならば、子音用のキーの位置に出力したい文字列を書くのである。
もう少し具体的な例を出そう。従来の設定例として、和ならべの設定ファイルの一部を引く。
/* [W] */ /* r */ -11[ | | | | | | | | | | | | | |りゃ|りぇ|り |れ| | | | |るぁ|りゅ|ら |る |ろ| | | | | |りょ| |りぃ| | ] /* [E] */ /* n */ -12[ | | | | | | | | | | | | | |にゃ|にぇ|に |ね| | | | |ぬぁ|にゅ|な |ぬ |の| | | | | |にょ| |にぃ| | ]
続けて、今回導入した記法で設定した例を示す。
-option-input[ [y] | -15 [l] | -26 {や} | [y] {お} | [l] ] {お}[[ ぽ|ろ|の|も| ほ|と|そ|こ| ぼ|ど|ぞ|ご| ] {や}[[ ぴゃ|りゃ|にゃ|みゃ| ひゃ|ちゃ|しゃ|きゃ|うぁ| びゃ|ぢゃ|じゃ|ぎゃ| ]
和ならべの実装例に関する限り、後者の方が設定内容を管理しやすい気がする*2。如何だろうか。
関心を抱いた方は、今回導入した設定方法を試してみてほしい。