本日付の版として、以下のアップローダーにてDvorakJを試しに公開している。
DvorakJ の処理全体を大きく書き換えている最中なので、ひょっとすると不具合がいつか存在しているかもしれない。たとえば、設定画面から設定を変更したにもかかわらず、その設定が反映されない、という不具合が考えられる。あまりにもひどい不具合のときには、以前の版にダウングレードして下さい。
そうはいうものの、今回公開する版には新機能をいくつか搭載しているので、興味を抱いた方はお試し下さい。例を挙げると、つぎのようなものがある。
- プログラムを起動し終えるまでの時間を大幅に短縮した
- メニューにアイコンを表示するようにした
- メニューや設定項目内のアクセスキーをきちんと動作させるようにした。
- 文字キーの押し上げを監視できるようにした。同時に打鍵する配列ならば、-1E を +1E とするように、- を + に書き換えるだけでよい。それ以外なら、(+1E のように、 - を (+ に書き換えること。
- 押し上げを監視するキーをNキー分設定できるようにした。ただし、キーボードによっては2キーや3キー分しか設定が反映されないこともあるだろう*1。
最後の項目を具体的に説明しよう。黒塗り下駄配列の設定ファイルには、以下のような記述がある。これは、U と I とキーをもう一つ同時に打鍵して出力することを意味している。ただし、同時とはいっても、DvorakJ の既定の設定では、文字キーは押し下げしか監視していないので、規定の時間内にキーを素早く打鍵しなければならない。実際には、U と I と F を素早く打鍵して「キョン」を出力する。
-option-input[ [u] | -16 [i] | -17 {右上段2} | [u] {右上段3} | [i] ] {右上段2}{右上段3}[ | | | | | | | |キュン|ヒュン| | | |キョン|ヒョン| | | |キャン|ヒャン| ]
この設定中 -16 と -17 を、 +16 と +17 に書き換えれば、素早く打鍵しなくてもよくなる。U と I をずっと押し下げている状態で F を打鍵すると「キョン」を出力するのだ。
次に、実用的な例を示そう。同時に打鍵する配列を使用している方は、以下の設定を追記すれば、; を使用してカーソル移動できるようになる。; を押し下げている状態で A を打鍵すれば左にカーソル移動し、Z を打鍵すれば Shift を押し下げながら左にカーソル移動する。
/* [;] を押しながら左手側のキーを押す例 */ /* +{Left} で、[Shift] と [←] を押したことにする */ +27[ +{Home}|+{PgDn}|+{PgUp}|+{End}| +{Enter}| {Home}| {PgDn}| {PgUp}| {End}| {Enter}| {←}| {↓}| {↑}| {→}| {back space}| +{←}| +{↓}| +{↑}| +{→}|+{back space}| ]
「順に打鍵する配列」か「順にも同時にも打鍵する配列」を使用している方は、以下のように記述すればよい。
/* [;] を押しながら左手側のキーを押す例 */ /* +{Left} で、[Shift] と [←] を押したことにする */ (+27[ +{Home}|+{PgDn}|+{PgUp}| +{End}|+{back space}| {Home}| {PgDn}| {PgUp}| {End}| {back space}| {Left}| {Down}| {Up}| {Right}| {enter}| +{Left}|+{Down}| +{Up}|+{Right}| +{enter}| ]
もう少し調整してから、後日に最新版をきちんと公開しよう。
追記
「順に打鍵する配列」「順にも同時にも打鍵する配列」向けの説明を追記した。