お知らせ
黒塗り桐下駄配列 2010-01-27 版 - blechmusik2の日記を公開した。
以下の説明は旧版のものである。
はじめに
黒塗り下駄配列をより覚えやすく再構成した結果、新たな配列「黒塗り桐下駄配列」を作成するに至った。
以下で黒塗り桐下駄配列の特徴をかいつまんで説明し、そのあとで設定の一覧表を提示する。
文字キー同士を同時に打鍵する
黒塗り下駄配列と同様、文字キー同士を同時打鍵する。親指と文字キーを同時に打鍵することはない。
原則として子音出力用のキーと母音出力用のキーを同時に打鍵する
ローマ字入力のように、K + O で「こ」を出力する。これに対して、黒塗り下駄配列では、かな入力のように、単打で「こ」を出力するよう設定していた。
子音出力用のキーと母音出力用のキーを左右の手に振り分けている
右手で子音出力用のキーを、左手で母音出力用のキーを打鍵する。英語配列の Dvorak 配列を想定していただきたい。日本語入力用の配列である「まつもとゆきひろのハッカーズライフ:第2回 キーボードへのこだわり (2/2) - ITmedia エンタープライズ」や「和ならべ」を想起しても良い。QWERTY 配列をもとに例を出しながら説明しよう。"JA" を同時に打鍵すると「こ」を出力する。"JS"を同時に打鍵すると「け」を出力する。
ア段については、原則として単打で出力する
母音出力用のキー"A"を設けないように設定したので、ア段については、原則として単打で出力する。その他段については、原則として両手を使用して文字キーを同時に打鍵する。同様の入力方法を採用しているものには、新日本語入力方式の提案〜左右同時打鍵方式がある。
中段を多用する
中段を一番使用するように設定している。つづいて、上段を使用するよう設定し、最後に下段を使用するよう調整した。このことは両手に当てはまる。
頻出の文字だけではなく、文字のつながりを考慮している
ローマ字入力でもなく、かな入力でもなく : 100万字日本語かなn-gramデータ" < http://kouy.exblog.jp/9731073/ >の 1-gram.txt, 2-gram.txt, 3-gram.txt, 4-gram.txt を参考にした。
複数の入力法で特定の文字と記号を出力できる
一例を以下に示す。
- 捨てがな「っ」は2種類
- 句点「。」は2種類
- 読点「、」は3種類
- 長音記号「ー」は5種類
一度の同時打鍵で「こう」や「せい」を出力できる
DvorakJP や ACT09 に規定されている二重母音拡張を採用した。ただし、一度の同時打鍵で「かい」を出力するようには設定していない。単打で「か」を出力し、かつ単打で「い」を出力できるため、一度の同時打鍵で「かい」を出力する必要があまりないからだ。
一度の同時打鍵で「ぞん」や「くん」を出力できる
DvorakJP や ACT09 に規定されている撥音拡張を採用した。
一度の同時打鍵で「ひょう」や「ぎょう」を出力できる
ACT09 でいうところの「拗音+二重母音の省略打ち」を一部採用した。
一度の同時打鍵でカーソルを移動できる
黒塗り下駄配列と同様、↓や→を出力できる。Shift + →といった組み合わせも出力できる。
黒塗り下駄配列の各種設定を引き継いでいる
黒塗り下駄配列に設定してある「ということだ。」や「からである。」といった文字列、そして記号類を一度の同時打鍵で出力できる。
黒塗り桐下駄配列の単打の概要
5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ゆ | よ | ☆ | や | □ | ★ | マ行 | ワ行 | ダ行 | ガ行 | ■ |
お | え | い | う | あ | ラ行 | カ行 | タ行 | ナ行 | サ行 | |
。 | △ | ○ | ▽ | 、 | ▲ | ハ行 | ザ行 | パ行 | バ行 |
黒塗り桐下駄配列の同時打鍵の設定一覧
\ | 単打 | い | う | え | お | や | ゆ | よ | あ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ア行 | い | う | え | お | や | ゆ | よ | あ | |
カ行 | か | き | く | け | こ | きゃ | きゅ | きょ | きょう |
ガ行 | が | ぎ | ぐ | げ | ご | ぎゃ | ぎゅ | ぎょ | ぎょう |
サ行 | さ | し | す | せ | そ | しゃ | しゅ | しょ | しょう |
ザ行 | ざ | じ | ず | ぜ | ぞ | じゃ | じゅ | じょ | じょう |
タ行 | た | ち | つ | て | と | ちゃ | ちゅ | ちょ | ちょう |
ダ行 | だ | ぢ | づ | で | ど | ぢゃ | ぢゅ | ぢょ | ぢょう |
ナ行 | な | に | ぬ | ね | の | にゃ | にゅ | にょ | にゅう |
ハ行 | は | ひ | ふ | へ | ほ | ひゃ | ひゅ | ひょ | ひょう |
バ行 | ば | び | ぶ | べ | ぼ | びゃ | びゅ | びょ | びょう |
パ行 | ぱ | ぴ | ぷ | ぺ | ぽ | ぴゃ | ぴゅ | ぴょ | ぴょう |
マ行 | ま | み | む | め | も | みゃ | みゅ | みょ | みょう |
ラ行 | ら | り | る | れ | ろ | りゃ | りゅ | りょ | りょう |
\ | 。 | △ | 、 | ▽ | □ | ☆ | ○ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
単打 | 。 | っ | 、 | っ | ー | く | を |
カ行 | かん | きん | くん | けん | こん | こう | けい |
ガ行 | がん | ぎん | ぐん | げん | ごん | ごう | げい |
サ行 | さん | しん | すん | せん | そん | そう | せい |
ザ行 | ざん | じん | ずん | ぜん | ぞん | ぞう | ぜい |
タ行 | たん | ちん | つん | てん | とん | とう | てい |
ダ行 | だん | ぢん | づん | でん | どん | どう | でい |
ナ行 | なん | にん | ぬん | ねん | のん | のう | ねい |
ハ行 | はん | ひん | ふん | へん | ほん | ほう | へい |
バ行 | ばん | びん | ぶん | べん | ぼん | ぼう | べい |
パ行 | ぱん | ぴん | ぷん | ぺん | ぽん | ぽう | ぺい |
マ行 | まん | みん | むん | めん | もん | もう | めい |
ラ行 | らん | りん | るん | れん | ろん | ろう | れい |
ワ行については、単打で「を」を出力する。
\ | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
ワ行 上段 | ← | ↑ | ↓ | → | ので |
ワ行 中段 | わ | ー | 、 | 。 | DEL |
ワ行 下段 | S-← | S-↑ | S-↓ | S-→ | ESC |
★については、単打で「ん」を出力する。
\ | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
★ 上段 | HOME | PgUp | PgDn | End | チュー |
★ 中段 | ツォ | ツェ | ツィ | トゥ | ツァ |
★ 下段 | C-← | C-↑ | C-↓ | C-→ | チャー |
■については、単打で「、」を出力する。
\ | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
■ 上段 | チェ | シェ | ティ | テュ | イェ |
■ 中段 | クォ | クェ | クィ | ドゥ | クァ |
■ 下段 | ヂェ | ジェ | ディ | デュ | グァ |
▲については、単打で「から」を出力する。
\ | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
---|---|---|---|---|---|
▲ 上段 | ウォ | ウェ | ウィ | ヴュ | ニュー |
▲ 中段 | フォ | フェ | フィ | フュ | ファ |
▲ 下段 | ヴォ | ヴェ | ヴィ | ヴ | ヴァ |
本日公開した DvorakJ に設定ファイルを収録したので、詳細は当該設定ファイルを参照。