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blechmusikの日記

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台湾仏教慈済基金会が、釜石市の給食費とスクールバス経費として1億5千万円以上を支援してくださる

東日本大震災

台湾仏教慈済基金会に関する報道がとても少ないところで、表題の件について岩手日報が昨日報道した。私が記憶している限りでは、同基金について岩手日報ははじめて報道したと思う。新聞各社のデータベースで検索したところ、読売新聞は宮城県内での見舞金配布の知らせを先月掲載したのみだった。毎日新聞は3月中旬に食事配給に関して他団体との間で生じたごたごたを報じたのみである。朝日新聞は同基金会をこれまで一度も取り上げていない。「公的な支援が途絶えている中、台湾の1宗教団体が支援してくれているのに、被災地以外で知られてないことに衝撃を受けた」*1ということには、残念ながら首肯せざるを得ない。

記事によると、釜石市の教育委員会から子供の支援に苦慮している話を聞き、台湾仏教慈済基金会が支援を決めたというが、これは一体どういうことだろう。たとえば家を失った家庭に対して金銭を直接給付すればよく、釜石市の教育関係費として金銭的な支援を提供する必要はないのではないか?
この疑問の答えは上記の記事には掲載されていないものの、同じく昨日付けの『復興釜石新聞』*2の方には掲載されている。「給食とスクールバス経費を支援――台湾仏教慈済基金会1億5千万円余」にはこうある。

釜石市での活動で同基金会は、市が6月から小学生の完全給食に加え、幼稚園児と中学生にパンと牛乳、さらに弁当を配食していることを確認した。当初は家を失うなどの被害で給食費の支払いが難しい子どもの支援を検討したが、同基金会の会長で「慈済」のリーダー證厳法師は「保護者が失職した子どももある。被災の有無で支援に区別をつけるべきではない」との理由で、すべての子どもの給食費を引き受けるよう指示。流出したスクールバスにも支援の手を差し延べた。

證厳法師は、子供の支援という目的を第一に考え、それを達成する手段として釜石市内の子供を支援するようにしたのだ。なるほど、保護者のうち職場が津波によって流されてしまった方が先日触れた甲子小学校だけで40人以上いたようだが*3、證厳法師の提言が実現されることで、その保護者の子供にも支援が間違いなく届く。
このことから二つのことが分かる。第一に、「漏れるよりも余分に支給する方が良い」*4という證厳法師の考えが実践されたことである。第二に、證厳法師の配慮が反映されていることだ。證厳法師による配慮の例として、金子昭『驚異の仏教ボランティア――台湾の社会参画仏教「慈済会」』で紹介されている広い仮設住宅や小中学校の校舎のデザインの話を想起するが*5、今回の支援も同様のものと理解できるだろう。

驚異の仏教ボランティア―台湾の社会参画仏教「慈済会」

驚異の仏教ボランティア―台湾の社会参画仏教「慈済会」


台湾仏教慈済基金会様、支援してくださりありがとうございます。

後日追記

大愛電視*6の番組内で今回の支援の様子が放映された(0:45以後)。