blechmusikの日記

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「ノーベル平和賞: 獄中の受賞者」

ノーベル平和賞を受賞した劉氏に関する記事である。
この記事中の二点について関心を抱いた。第一点は、中国国内の一般市民の意識だ*1。劉氏は、経済発展の恩恵を受け続ける限り、中国の国民自身が共産党当局に進んで屈する、と見ている。このことから、公衆が中国の独裁制を変革するよう圧力をかけることを期待するのは難しい、と氏は考えているようだ。一般市民の意識を改革せずに、国内政治の改革を成し遂げることは難しいと思われる。
第二点は、劉氏の解放の影響である*2The Economist 紙は、劉氏の見解を引きながら、中国が劉氏を解放することは実は一石二鳥なのだと分析している。ここでいう「石」にあたるのは解放のことであり、「鳥」は国外と国内のそれぞれに対して、望ましい影響を与えられる、ということだ。国外については、国際社会の対中イメージが改善されるだろうということは容易に分かるだろう。では、国内の望ましい影響とは何なのか。劉氏によると、解放の結果、政敵を排除し*3、そして反体制派の精神的な象徴を蔑む、ということだ。現況だけを見ずに将来の動きにも配慮している点がよい。
上記の二点の先行きは明らかではない。ただ、この件に関する情報に人々が自由にアクセスできない現状を考慮すると、一般市民が抱く政治改革の意識と劉氏に対する評価はどちらも向上し得ないと思う。自由にアクセスできない情況は、この件に関する報道が中国国内で統制されていることと、インターネットの検索サイトでも統制が行われていること*4から読み取ることができる。今後の動向が注目されよう。