blechmusikの日記

キー・カスタマイズ・ソフトウェア "DvorakJ" の覚え書きをはじめとして様々なことを書いています。

黒塗り下駄配列 2009-12-29 版

お知らせ

黒塗り下駄配列 2010-01-03 版 - blechmusik2の日記を公開した。
以下の説明は旧版のものである。

以前の版との相違点

以前の版については黒塗り下駄配列 2009-10-03 版 - blechmusik2の日記を参照。

  1. 全角の数字を同時打鍵でも出力できるようにした
  2. テンキーで入力する数字を同時打鍵でも出力できるようにした
  3. 単打でカーソルを移動できるようにした
  4. 「ぷ」の位置を変更した
  5. 「ヴ」を片手の同時打鍵で出力するようにした
  6. 「っ」以外の捨て仮名を片手の同時打鍵で出力するようにした
  7. Shift + EnterCtrl + Enter を出力する同時打鍵の設定を導入した
  8. 「論理の接続詞」で出力する文字列を変更した
  9. ファンクション・キー編で使用する文字キーの組み合わせを変更した

黒塗り下駄配列の特徴7点

  1. 文字のキー同士を同時に打鍵する*1
  2. 濁音を清音と同一のキーで出力する
  3. 中段を多用する*2
  4. 頻出の文字だけではなく、文字のつながりを考慮している*3
  5. 交互の打鍵をできるだけ実現している*4
  6. 複数の入力法で特定の文字と記号を出力する
    • 「っ」は2種類
    • 句読点は2種類
    • 長音記号は4種類
  7. 特定の文字と記号を一度の同時打鍵で出力する
    • 内閣告示「外来語の表記」第一表と第二表の文字すべて*5
    • 括弧開きと括弧閉じ「」、長音記号二つ――三点リーダー二つ……など
    • いくつかの接続表現

黒塗り下駄配列を実装しているソフトウェア

以下のソフトウェアに黒塗り下駄配列を実装した。どちらのソフトウェアも USB メモリ内から実行できる。後者は同時打鍵の判定時間を変更できる。

QWERTY配列専用低機能版
Black_Lacquered_Getas_for_QWERTY_2009-12-29.zip
QWERTY配列Dvorak配列両用高機能版
DvorakJ

基礎編

単打
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
   
 
     
中段人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
               
                   
中段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
   
 
   
中段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
   
 
     
中段の小指(5)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                  とり
               
なら   れる         きに    
片方の手のみで行う、異なる段の同時打鍵
5--4   5--3   5--2   2--5   3--5   4--5  
ZS ZD ZF /J /K /L
5--2   4--2   2--4   2--5  
AV SV LM ;M
2--1   1--2  
RG UH
FB JN
片方の手のみで行う、同じ段の同時打鍵
3--2   2--3  
DF JK

数字編

で括っている数字はテンキー経由で出力する数字を意味している。これについては、半角数字を出力することになる。全角数字と半角数字の双方を出力することについては、mykey配列を参考にした*6

単打
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
                   
下段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        8 0 2 4 6
下段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
       
下段人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
       
下段人差し指(1)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        9 1 3 5 7

外来語編

内閣告示の「外来語の表記」の第二表に掲載されている文字を一回の同時打鍵で出力する*7

中段の人差し指(1)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      ウォ ウェ ドゥ トゥ      
        ウィ        
  ヴォ ヴェ ヴィ ヴァ クァ クィ クェ クォ  
上段の人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      ヴュ イェ        
                   
                   
上段の人差し指(1)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      フュ グァ        
                   
                   
中段の人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      チェ ヂェ ジェ シェ      
      ティ ディ      
フォ フェ フィ ファ テュ デュ ツァ ツィ ツェ ツォ

拗音編

JLOD配列の「頻出拗音の省略打ち」と「拗音+ク・ツの省略打ち」を参考にした*8

中段の小指(5)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
にゅう     にょ ぴゅ みゅ りゅ      
    にゅ ぴょ みょ りょ     りょう
  ニュー   にゃ ぴゃ みゃ りゃ   りゃく りょく
上段の中指(3)と薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵

原則として、中指を使用するときには清音を、薬指を使用するときには濁音を出力する。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
きゅう   きゅ ひゅ ちゅ しゅ しょく しゅっ しゅう
きょう     きょ ひょ ちょ しょ     しょう
きょく きゃく ひょう きゃ ひゃ ちゃ しゃ ちょう ちゃん ちゅう
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
ぎゅう   ぎゅ びゅ ぢゅ じゅ しゅく じゅん じゅう
ぎょう     ぎょ びょ ぢょ じょ     じょう
ひゃく ぎゃく びょう ぎゃ びゃ ぢゃ じゃ ちょっ ちゃっ ちょく

特殊キー編

単打
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8
                    Ctrl + V ESC Del
                  Ctrl + C  
                    ENTER Ctrl + X  
                DEL  
中段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
        Shift + Shift +        
                   
        Shift + Shift +        
中段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
        HOME END        
                   
        UP DOWN     TAB  
片方の手のみで行う、異なる段の同時打鍵
5--3   5--2   2--5   3--5  
AE Shift + Back Space AR Ctrl + Back Space ;U Ctrl + Enter ;I Shift + Enter


以下の設定表の表記について簡単に説明する。「{}」で括ったキー名とその後に続く数字は、キーを数字分押すことを意味する。たとえば、{Enter 5}であれば、 Enter を 5 回押す。また、これらの同時打鍵では、中段ではなく上段を使用すると、中段の設定に加えて Shift を出力する。

BS と Enter 版
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
{Enter 5} {Enter 4} {Enter 3} {Enter 2} {Enter 1} {BS 1} {BS 2} {BS 3} {BS 4} {BS 5}
                   
               
                   
左カーソルキー版
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
{Left 5} {Left 4} {Left 3} {Left 2} {Left 1} Ctrl + {Left 1} Ctrl + {Left 2} Ctrl + {Left 3} Ctrl + {Left 4} Ctrl + {Left 5}
                   
               
                   
下カーソルキー版
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
{Down 5} {Down 4} {Down 3} {Down 2} {Down 1} Ctrl + {Down 1} Ctrl + {Down 2} Ctrl + {Down 3} Ctrl + {Down 4} Ctrl + {Down 5}
                   
               
                   
上カーソルキー版
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
{Up 5} {Up 4} {Up 3} {Up 2} {Up 1} Ctrl + {Up 1} Ctrl + {Up 2} Ctrl + {Up 3} Ctrl + {Up 4} Ctrl + {Up 5}
                   
               
                   
右カーソルキー版
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
{Right 5} {Right 4} {Right 3} {Right 2} {Right 1} Ctrl + {Right 1} Ctrl + {Right 2} Ctrl + {Right 3} Ctrl + {Right 4} Ctrl + {Right 5}
                   
               
                   

記号編

片方の手のみで行う、同じ段の同時打鍵
5--4   4--3   3--2   2--1   1--2   2--3   3--4   4--5  
QW WE ER RT £ YU UI IO OP
AS SD …… DF   FG HJ JK   KL l;
ZX XC _ CV VB NM M, ,. ./
5--3   5--2   2--5   3--5  
QE ―― QR [] UP {} IP <>
AD AF 「」 J; () K;
ZC ZV M/ ,/
片方の手のみで行う、異なる段の同時打鍵
5--2   4--2   3--2   2--3   2--4   2--5  
QF WF EF IJ OJ PJ ´
AV   SV   DV KM LM   ;m  

接続表現編

石黒圭『文章は接続詞で決まる』(2008)*9と日本語記述文法研究会『現代日本語文法 7 談話・待遇表現』(2009)*10を参考にした。以下では、前者の書籍中の小見出しとページ番号を適宜記す。

上段の小指(5)と逆側の手を使用する同時打鍵

「第四章 整理の接続詞」の設定である。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
一方、     まず、 または、 あるいは、 また、    
      つぎに、 さらに、 それから、 そして、      
他方、 それに対して、 反対に、 逆に、 反面、 ひいては、 それに、 しかも、 そればかりか、 そのうえ、
カテゴリー 該当ページ
gray 「そして」系 89
red 「それに」系 97
navy 「一方」系 102
green 「または」系 105
brown 「まず」系 112
下段の小指(5)と逆側の手を使用する同時打鍵

「第三章 論理の接続詞」の設定である。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      でも、 それでも、 しかしながら、 ただ、    
        だが、 しかし、        
したがって、         それなら、 すると、 ところが、 にもかかわらず、
カテゴリー 該当ページ
gray 「だから」系 60
red 「それなら」系 64
navy 「しかし」系 73
green 「ところが」系 81
上段の右手小指(6)と逆側の手を使用する同時打鍵

「第五章 理解の接続詞」の設定である。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
すなわち、 要するに、 つまり、 いわば、 換言すると、          
かえって、 そうではなく、 むしろ、 たとえば、 具体的には、            
なお、 もっとも、 ただし、 特に、 とりわけ、          
カテゴリー 該当ページ
gray 「つまり」系 117
red 「むしろ」系 123
navy 「たとえば」系 126
green 「とくに」系 131
brown 「ただし」系 134
下段の右手小指(6)と逆側の手を使用する同時打鍵

「第六章 展開の接続詞」の設定である。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
こうして、 かくして、 では、 さて、 それはそうと、            
このように、 かように、 それでは、 ところで、 それはさておき、            
以上、 結局、 それゆえに、 それにしても、 それはともかく、          
カテゴリー 該当ページ
gray 「さて」系 141
red 「では」系 143
navy 「このように」系 146
中段の右手小指(6)と逆側の手を使用する同時打鍵

「第七章 文末の接続詞」の設定である。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
んだ。 んです。 のだ。 のです。 のである。            
わけだ。 わけである。 ということだ。 ということである。 ことになる。          
からだ。 からである。 ためだ。 ためである。 のだろうか。          
カテゴリー 該当ページ
gray 疑問の文末接続詞 161
red 「のだ」系 164
navy 「わけだ」系 168
brown 「からだ」系 170
中段の右手小指(7)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
ばかりでない。 にとどまらない。 にかぎらない。 だけではない。 のではない。              
と言える。 と判断される。 と考えられる。 と思われる。 のではないか。            
なければならない。 てはならない。 べきである。 必要がある。 のではないだろうか。              
カテゴリー 該当ページ
gray 「のではない」系 157
red 「だけではない」系 158
navy 「と思われる」系 173
green 「のではないか」系 174
brown 「必要がある」系 176

ファンクション・キー

下段人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
Ctrl + F1 Ctrl + F2 Ctrl + F3 Ctrl + F4 Ctrl + F5 Ctrl + F6 Ctrl + F7 Ctrl + F8 Ctrl + F9 Ctrl + F10 Ctrl + F11 Ctrl + F12
                       
                       
                 
下段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
Shift + F1 Shift + F2 Shift + F3 Shift + F4 Shift + F5 Shift + F6 Shift + F7 Shift + F8 Shift + F9 Shift + F10 Shift + F11 Shift + F12
                       
                       
                 
下段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
Alt + F1 Alt + F2 Alt + F3 Alt + F4 Alt + F5 Alt + F6 Alt + F7 Alt + F8 Alt + F9 Alt + F10 Alt + F11 Alt + F12
                       
                       
                 
下段小指(5)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
F1 F2 F3 F4 F5 F6 F7 F8 F9 F10 F11 F12
                       
                       
                 
上段小指(7)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
Shift + Ctrl + 1 Shift + Ctrl + 2 Shift + Ctrl + 3 Shift + Ctrl + 4 Shift + Ctrl + 5 Shift + Ctrl + 6 Shift + Ctrl + 7 Shift + Ctrl + 8 Shift + Ctrl + 9 Shift + Ctrl + 0 Shift + Ctrl + -  Shift + Ctrl + \
Shift + Ctrl + Q Shift + Ctrl + W Shift + Ctrl + E Shift + Ctrl + R Shift + Ctrl + T Shift + Ctrl + Y Shift + Ctrl + U Shift + Ctrl + I Shift + Ctrl + O Shift + Ctrl + P Shift + Ctrl + @
Shift + Ctrl + A Shift + Ctrl + S Shift + Ctrl + D Shift + Ctrl + F Shift + Ctrl + G Shift + Ctrl + H Shift + Ctrl + J Shift + Ctrl + K Shift + Ctrl + L Shift + Ctrl + ; Shift + Ctrl + : Shift + Ctrl + ]
Shift + Ctrl + Z Shift + Ctrl + x Shift + Ctrl + C Shift + Ctrl + V Shift + Ctrl + B Shift + Ctrl + N Shift + Ctrl + M Shift + Ctrl + , Shift + Ctrl + . Shift + Ctrl + / Shift + Ctrl + \

練習用テキスト

四種類の練習テキストを用意した。

テキストの作成にあたり、以下のウェブページを参照した。

補足

Back Space の配置を検討することを勧める。黒塗り下駄配列では Enter を入力しやすい位置に配置している。これと同様に、Back Space も入力しやすくすべきだろう。上述のソフトウェア DvorakJ ではこれらを簡単に設定できる。
日本語入力の有効と無効を切り替える手段も再考すべきだろう。私は、無変換を日本語入力無効化専用キーとし、変換を日本語入力有効化専用キーとしている。DvorakJ ではこのように設定することができる。

*1:この配列は、同時打鍵の配列である下駄配列 < http://urawa.cool.ne.jp/kou-y/geta.html > の派生 < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090321/1237572590 > の派生である。

*2:"キーボード配列の評価の考慮要素 - blechmusik2の日記" < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090401/1238513115 >参照。

*3:"ローマ字入力でもなく、かな入力でもなく : 100万字日本語かなn-gramデータ" < http://kouy.exblog.jp/9731073/ >の 1-gram.txt, 2-gram.txt, 3-gram.txt, 4-gram.txt, 5-gram.txt を参考にした。

*4:"キーボード配列の評価の考慮要素 - blechmusik2の日記" < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090401/1238513115 >参照。

*5:< http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068 >参照。

*6:竜岡博「キーボード談義 6――半世紀のユーザからの提案」『bit』 Vol.22 No. 11 (1990) pp.40--49 (pp. 1188--1197)

*7:< http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068 >参照。

*8:高速タイピング JLOD配列 (Japanese Layout on Dvorak)

*9:[asin:433403473X:detail]

*10:[asin:4874244459:detail]

*11:http://kouy.exblog.jp/9731073/