blechmusikの日記

キー・カスタマイズ・ソフトウェア "DvorakJ" の覚え書きをはじめとして様々なことを書いています。

通常の Dvorak 配列でローマ字入力? Dvorak配列の派生を使用すればよい

qwertyでよろしい」という投稿は、4点の理由により、Dvorak 配列でのローマ字入力には「おおきな効果を期待することはできない」と主張するものだ。
以下では提示された4点を検討しよう。

拗音の出力が困難

Dvorak 配列では ya yu yo を打鍵しにくい。これに対応するQWERTY 配列の文字は ta tf ts である。y を打鍵するためには、左手の人差し指を伸ばさねばならぬのだ。
Dvorak 配列で拗音を出力しやすくするためには、拗音を出力しやすい Dvorak 配列の派生を使用する。ここでは「しょ」と「ちょ」を例にとろう。Dvorak 配列の派生でこの二つの拗音を出力するために何のキーを打鍵することになるのだろうか。これを対照できる表を以下に掲げよう。Dvorak 配列で表中の文字を打鍵することを想定している。

Dvorak 配列の派生の名称 「しょ」を出力するときの打鍵 「ちょ」を出力するときの打鍵
DvorakJP*1 sho tno
DvorakY*2 sq tq
蒼星*3 So To
ACT09*4 sho tho
JLOD配列*5 sho tho

このように、拗音を出力しやすくするよう工夫が積み重ねられてきたのである。通常の Dvorak 配列から移行する人にとっては、DvorakY が一番わかりやすいだろう。具体的な比較はそれぞれのウェブページを見て欲しい。
DvorakJ*6 にはこれらDvorak 配列の派生のすべてが実装されている。

か行の文字を出力しにくい

上記の Dvorak 配列の派生すべてが、[C] を [K] とすることで、カ行の文字を出力しやすくしている。

コピペがしにくい

ここでいうコピペとはコピーとペ―スト(貼り付け)を意味する。通常のエディタを使用していれば、文章の編集中に何度か使用することだろう。コピーをするショートカット・キーは [Ctrl] + [C]で、ペースト(貼り付け)をするショートカット・キーは [Ctrl] + [V]だ。
QWERTY 配列では、どちらのショートカット・キーも左手のみで使用出来た。小指で [Ctrl] を押し下げて、[C]と[V]を中指と人差し指で打鍵するのだ。
Dvorak 配列では、どちらのショートカット・キーとも両手を使用する必要がある。[C]は上段に、[V]は下段にある。これより、左手で [Ctrl] を押し下げて、右手で [C] と [V] を打鍵せねばならない。投稿者は、両手でこのショートカット・キーを使用することが面倒だというのである。
解決法は、[Ctrl]を押し下げているときだけ QWERTY 配列になるよう Dvorak 配列を設定する。DvorakJ にはこの機能が搭載されている。

併用はできなくはないが辛い

私は QWERTY 配列と Dvorak 配列を併用している。そして、両者を併用することが辛いとは全く思っていない。
両方の配列の併用は使用者にどれほどの負担を強いるのだろうか。私はこれに関する研究の存在を知らない。


まとめよう。提示された問題点のうち、拗音とか行の件については、Dvorak配列の派生を使用することにより解決する。コピペの件については、 [Ctrl] を押し下げされている間のみ QWERTY 配列に切り替えるソフトウェアを導入すればよい。Dvorak 配列と QWERTY 配列を併用することが辛いということについては、今のところ解決策が見あたらない。