blechmusikの日記

キー・カスタマイズ・ソフトウェア "DvorakJ" の覚え書きをはじめとして様々なことを書いています。

同時打鍵の配列「黒塗り下駄配列」の提案

お知らせ

黒塗り下駄配列 2009-09-22 版 - blechmusik2の日記を公開しました。
以下の説明は旧版のものです。

黒塗り下駄配列の特徴7点

  1. 文字のキー同士を同時に打鍵する配列です*1
  2. 濁音を清音と同一のキーで出力します
  3. 中段を多用します*2
  4. 頻出の文字だけではなく、文字のつながりを考慮しています*3
  5. 交互の打鍵をできるだけ実現しています*4
  6. 複数の入力法で特定の文字と記号を出力します
    • 「っ」は2種類
    • 読点は3種類
    • 句点は4種類
    • 長音記号は8種類
  7. 特定の文字と記号を一度の同時打鍵で出力します
    • 内閣告示「外来語の表記」第一表と第二表の文字すべて*5
    • 括弧開きと括弧閉じ「」、長音記号二つ――三点リーダー二つ……など
    • いくつかの接続表現*6
    • 「ではありませんでした」や「とはかぎらない」など*7

黒塗り下駄配列を実装しているソフトウェア

USBメモリ内から実行できます。双方ともに無料です。

QWERTY配列専用低機能版
Black_Lacquered_Getas_for_QWERTY.zip *8
QWERTY配列Dvorak配列両用高機能版
DvorakJ

後者は同時打鍵の判定時間を変更できます。

基礎編

単打
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 Ctrl + V Esc Del
Ctrl + C  
Enter Ctrl + X  
 
中段人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
               
                   
中段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
   
中段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
   

記号編

片方の手のみで行う、同じ段の同時打鍵
5--4   4--3   3--2   2--1   1--2   2--3   3--4   4--5  
QW WE ER RT £ YU UI IO OP
AS SD …… DF FG HJ JK KL l;
ZX XC _ CV VB NM M, ,. ./
5--3   5--2   2--5   3--5  
QE ―― QR [] UP {} IP <>
AD AF 「」 J; () K;
ZC ZV M/ ,/
片方の手のみで行う、異なる段の同時打鍵
5--2   4--2   3--2   2--3   2--4   2--5  
QF WF EF IJ OJ PJ ´
AV SV DV KM LM    
2--1   1--2  
RG UH
FB JN

外来語と拗音編

下段の右手の小指(6)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
ヴォ ヴェ ヴュ ヴィ ヴァ            
ウォ ウェ トゥ ウィ クァ            
クォ クェ ドゥ クィ グァ          

内閣告示の「外来語の表記」*9の第二表に掲載されている文字を一回の同時打鍵で入力します。

中段の人差し指(2)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
      チェ ヂェ ジェ シェ      
      ティ ディ      
フォ フェ フィ ファ テュ デュ ツァ ツィ ツェ ツォ

下駄配列の「拗音シフト3」を基礎とする設定です。

中段の小指(5)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
にゅう     にょ ぴゅ みゅ りゅ     とり
    にゅ ぴょ みょ りょ     りょう
なら フュ れる にゃ ぴゃ みゃ りゃ きに イェ りょく

下駄配列の「拗音シフト2」を基礎とする設定です。

上段の中指(3)と薬指(4)を使用する同時打鍵

原則として、中指を使用するときには清音を、薬指を使用するときには濁音を出力します。下駄配列の「拗音シフト1」を基礎とする設定です。

5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
きゅう   きゅ ひゅ ちゅ しゅ しょく しゅっ しゅう
きょう     きょ ひょ ちょ しょ     しょう
きょく きゃく ひょう きゃ ひゃ ちゃ しゃ ちょう ちゃん ちゅう
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
ぎゅう   ぎゅ びゅ ぢゅ じゅ しゅく じゅん じゅう
ぎょう     ぎょ びょ ぢょ じょ     じょう
ひゃく ぎゃく びょう ぎゃ びゃ ぢゃ じゃ ちょっ ちゃっ ちょく

カーソル移動編

下段薬指(4)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        [Home] [Page Down] [Page Up] [End]  
下段中指(3)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        [←] [↓] [↑] [→]  
下段人差し指(2)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        [Shift] + [←] [Esc] [Del] [Shift] + [→]  
下段人差し指(1)と逆側の手を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
        [Ctrl] + [←] [Ctrl] + [↓] [Ctrl] + [↑] [Ctrl] + [→]  

接続表現編

上段の小指(5)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
ただし、                
                   
ので、 なぜなら、 から、 というのも、 その理由は、 結論として、 だから、 それゆえ、 したがって、 たとえば、

上段に「補足」の接続詞を、左側に「理由」の接続詞を、右側に「帰結」と「例示」の接続詞を置きました。

下段の小指(5)を使用する同時打鍵
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5
                   
                   
しかし、 だが、 そして、 しかも、 むしろ、 要約すれば、 すなわち、 つまり、 言い換えれば、

左側に「転換」と「付加」の接続詞を、右側に「解説」の接続詞を置きました。

モダリティ表現編

認識のモダリティ:上段の右手小指(6)
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6
しそうだ だろう ことだろう するそうだ そうだ          
にちがいない とはかぎらない かもしれない はずだ ことがある            
らしい のではないか のだろう みたいだ ようだ            

「認識のモダリティ」を参考にしました。*10

評価のモダリティ:上段の右手小指(7)
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
ものだ ざるをえない ほうがいい ことはない といい            
ことだ しかない てはいけない てもいい たらいい              
べきだ ないわけにはいかない なくてはいけない なくてもいい ばいい              

「評価のモダリティ」を参考にしました。*11

丁寧さのモダリティ(肯定述語と否定述語):中段の右手小指(6)
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
ます ました ない なかった                
しいです しかったです しくない しくなかった              
です でした ではない ではなかった              

「肯定述語における丁寧さのモダリティの形成」と「否定述語における丁寧さのモダリティの形成」を参考にしました。*12

丁寧さのモダリティ(否定述語):中段の右手小指(7)
5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7
ません ませんでした ないです なかったです                
しくありません しくありませんでした しくないです しくなかったです              
ではありません ではありませんでした ではないです ではなかったです              

「否定述語における丁寧さのモダリティの形成」を参考にしました。*13

練習用テキスト

四種類のテキストを用意しました。

テキストの作成にあたり、以下のウェブページを参照しました。

補足

Back Space の配置を検討することを勧めます。黒塗り下駄配列では Enter を入力しやすくするよう配置しています。Back Space も入力しやすくすべきでしょう。上述のソフトウェア DvorakJ ではこれらを簡単に設定できます。
日本語入力の有効と無効を切り替える手段も再考してはいかがでしょうか。私は、[無変換]を日本語入力無効化専用キーとし、[変換]を日本語入力有効化専用キーとしています。これについても DvorakJ では簡単に設定できます。

参考文献

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)

新版 論理トレーニング (哲学教科書シリーズ)


現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ

現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ

*1:この配列は、同時打鍵の配列である下駄配列 < http://urawa.cool.ne.jp/kou-y/geta.html > の派生 < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090321/1237572590 > の派生です

*2:"キーボード配列の評価の考慮要素 - blechmusik2の日記" < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090401/1238513115 >参照。

*3:"ローマ字入力でもなく、かな入力でもなく : 100万字日本語かなn-gramデータ" < http://kouy.exblog.jp/9731073/ >の 1-gram.txt, 2-gram.txt, 3-gram.txt, 4-gram.txt, 5-gram.txt を参考にしました。

*4:"キーボード配列の評価の考慮要素 - blechmusik2の日記" < http://d.hatena.ne.jp/blechmusik2/20090401/1238513115 >参照。

*5:< http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068 >参照。

*6:野矢茂樹『新版 論理トレーニング』の17ページから25ページを参考にしました。

*7:日本語記述文法研究会 (編集)『現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ』(くろしお出版、2003)を参考にしました。

*8:2009-09-02 に最新版を公開しました。

*9:< http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068 >参照。

*10:日本語記述文法研究会 (編集)『現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ』(くろしお出版、2003)133--188ページ。

*11:日本語記述文法研究会 (編集)『現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ』(くろしお出版、2003)91--131ページ。

*12: 日本語記述文法研究会 (編集)『現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ』(くろしお出版、2003)232--233ページ

*13: 日本語記述文法研究会 (編集)『現代日本語文法〈4〉第8部・モダリティ』(くろしお出版、2003)233ページ

*14:http://kouy.exblog.jp/9731073/