blechmusikの日記

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読書

書評を一月では書けなかった

『アメリカのデモクラシー』が今年になりワイド版岩波文庫として刊行されたので、第1巻と第2巻を合わせて1ヶ月で論じてみようとしたが、できなかった。先に松本礼二の『トクヴィルで考える』を通読し、それからこの書を読み解こうとした。しかし、多様な論点…

書評みたいなものを定期的に書いてみたい

ふとしたきっかけで、とある小さなコミュニティにおいて、5 千字~ 1 万字前後の書評めいたものを書かなければならなくなった。私が実際に公表するのは当分先のことであり、そして、私が書評対象の本を選ぶことは一切認められず、誰かが選定するらしい。また…

矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」第4部

第3部は矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」 第3部 - blechmusikの日記で取り扱った。 今回取り上げるのは最後の第4部である。 4 [4-1] バビロン捕囚当時のユダヤ国と今日の日本とを、すべての点にわたつて同一視することはもちろん出来ない。時…

矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」 第3部

第2部は矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」第2部 - blechmusikの日記で取り扱った。 今回は第3部の内容を見てみる。 3 [3-1] 過ぐる戦争の間、私の思ひは屢々旧約聖書の預言者エレミヤの上にあつた。終戦後の今日も、私は度々彼と涙を共にする…

矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」第2部

第一部は矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」第1部 - blechmusikの日記で取り扱った。 今回は第二部の内容を見てみよう。 2 [2-1] 植民政策の学者は植民地政策を分類して、従属主義、同化主義及び自主主義となすことが普通である。従属主義とい…

矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」第1部

矢内原忠雄「管理下の日本――終戦後満三年の随想」は4部から構成されている。まずは第1部を見てみよう。各段落には便宜的に番号を振った。 1 [1-1] 彼の日から満三年経つた。めまぐるしき変転。激しき胎動。われらは今やさながら革命期にある。 [1-2] 津浪の…

林達夫「新しき幕明き」で参照されている矢内原の著作は「管理下の日本」である

先日、林達夫「新しき幕明き」の存在をふと想起した。 林の若い読者は今はそれほどいないだろう……林が活動していた時代に関しては、高校の授業科目「倫理」で言及される和辻哲郎の義兄弟ということから、おおよその見当はつくだろうか。和辻の妻照は、林の妻…

「興味深い」訳本に関する雑談への私見

はじめに 長尾氏が翻訳した『純粋法学 第二版』に対する雑談を見かけた。「書生クン」さんは疑問点をいくつか呈しながら、この翻訳書の位置づけを考えている。 『純粋法学 第二版』翻訳出来 についての書誌論的雑談 - カンカンとガクガクの部屋 - Yahoo!ブロ…

ペレルマン夫妻の壮絶な人生を娘が明かしている

ハイム・ペレルマン(Chaïm Perelman)というポーランド出身の哲学者がいた。日本では、Logique juridique : Nouvelle rhétorique の2版*1が『法律家の論理―新しいレトリック』*2、L'empire rhétorique. Rhétorique et argumentationが『説得の論理学――新しい…

時事新報の論説約6000編中福沢が関与したものを探し出す手順を考えてみた

福沢諭吉の真の考えを探究する書 平山洋『アジア独立論者 福沢諭吉――脱亜論・朝鮮滅亡論・尊皇論をめぐって』 - blechmusik2の日記の続きである。 「脱亜論」のような論説がカテゴリーIVに該当するか否かを判定し、該当しないときはカテゴリーIに該当するか…

福沢諭吉の真の考えを探究する書 平山洋『アジア独立論者 福沢諭吉――脱亜論・朝鮮滅亡論・尊皇論をめぐって』

*2012-07-07追記:文脈の展開があまりにも不自然な箇所に手を加えた。 *2012-09-20追記:以下のエントリーを公開した。 時事新報の論説約6000編中福沢が関与したものを探し出す手順を考えてみた - blechmusik2の日記 アジア独立論者 福沢諭吉: 脱亜論・朝鮮…

私たちの防災意識を向上させる良書 『震災死 生き証人たちの真実の告白』

目次 本書の内容 本書の特徴 本書の補足 本書の内容 これは何年後、何十年後も読み継がれるべき本だと思う。震災死 生き証人たちの真実の告白作者: 吉田典史出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2012/02/03メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 ク…

(医療スタッフの裁量がとても広い)国際緊急医療NGOによる記録と提言 菅波茂編『AMDA被災地へ!』

目次 はじめに 本書の概要 特筆すべき点 改善してほしい点 おわりに はじめに AMDA(アムダ) - 救える命があればどこへでも 岡山県にAMDA(アムダ)というNPO法人がある。この AMDA とは The Association of Medical Doctors of Asia の頭文字を取ったもの…

『プログラミング Gauche』を読了したので、正誤表を作成してみる

『プログラミング Gauche』(初版第3刷)を読了した。実際に手を動かしながら Gauche を学習でき、また、順を追ってアプリケーションを作成できるよう構成されている本である。 プログラミングGauche作者: Kahuaプロジェクト,川合史朗出版社/メーカー: オラ…

『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』を読んだ

なぜ直感のほうが上手くいくのか? - 「無意識の知性」が決めている作者: ゲルトギーゲレンツァー,Gerd Gigerenzer,小松淳子出版社/メーカー: インターシフト発売日: 2010/06メディア: 単行本購入: 7人 クリック: 39回この商品を含むブログ (9件) を見る イ…